きらりの治療コンセンサス
僕の尊敬するある先生がこんな事を仰った。
「口腔内写真を撮らない歯医者、裸眼で治療をしている歯医者はその時点で行く価値はない。」
と。
全くその通りだと僕も思う。
口腔内写真とは、カメラで口の中の状態を
撮影し、記録するものだ。
ウチでは初診の時はほぼ必ず、その後も
折に触れてバシャバシャ撮っている。
なんでそんなに写真撮るんですか?
と患者さんにたまに聞かれる事がある。
理由は大きく2つある。
ひとつは患者さんのお口の管理のため。
お口の中の状態は、治療をすればもちろん、
しなくても経時的に変化していく。
その変化の過程は、治療や管理をしていく上で
非常に重要な手掛かりになる。
過去の状態を写真に残しておくことで
現在の状態と正確に比較できる。
そうすることで、小さな変化でも見落とす
確率は格段に減る。
もうひとつの理由は、勉強のためだ。
写真に残しておくことで、自分の治療を
後で振り返ることができる。
うまくいった時、いかなかった時、
何故そのような結果が出たのか、
次はどうすべきなのか、
写真がなければ反省が十分にできない。
他の先生に相談するにしても、写真がなければ
話にならない。
また、勉強会や学会で発表する時は
資料として口腔内写真があることは必須だ。
だから、写真を撮らない歯医者はあまり
勉強していないと言っていい。
裸眼で治療ってどーゆー意味?
普通じゃないの?
と思われる方も多いだろう。
確かに昔はそれが当たり前だったが、
今は拡大鏡やマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
といった、術野を大幅に拡大する機器がある。
皆さん想像もつかないと思うが、
これらを使うのと使わないのとでは全然違う。
口の中というのは、想像以上に狭く、暗く、
そして歯は小さい。
裸眼で十分な治療は絶対に無理だ。
絶対に、だ。
僕も駆け出しの頃は裸眼で四苦八苦しながら
やっていたが、それが当たり前だと思っていた。
今思えば時間の無駄だったと思うし、
当時の患者さん達にも申し訳なく思う。
現在僕は、全ての治療を拡大鏡を用いて
8倍の拡大視野で行なっている。
ちょっと視線をそらせば、患者さんの
顔の毛穴はもちろん、
うぶ毛の一本一本までくっきり見えている。
裸眼とじゃ、もはや世界が違うし、
僕は裸眼じゃ治療する気になれない。
余談だが、大門なにがしという失敗しない
ことで有名な女医がいるが、
彼女が手術中に掛けていたアレが拡大鏡だ。
彼女が失敗しない理由も、拡大鏡を使っている
ことが少しは関係あるかもしれない。
ちなみに僕らが使っている拡大鏡も、
大門なにがしと同じモデルだ。
マネしたわけじゃない。
僕の方が先に使っていた。
とにかく、
見えているか、見えていないか。
この差は天と地ほどある。
使うか使わないか、
それだけで治療のクオリティには大きく
差がでる。
にもかかわらず使っていない歯医者のレベルは
たかが知れているということだ。
これは決して言い過ぎではないと思う。
歯科医師が拡大視野で治療するのはもはや
常識だ。
今さら自慢するような事でもない。
きらりクオリティはその先を行かねばならない。
ウチは歯科衛生士も含め、全員つけてます。
これは自慢していいでしょう 笑
衛生士も全員ってのは、
鹿児島ではたぶんほとんどないんじゃないかな?
でも僕は裸眼での処置は信用出来ないんですよ。
裸眼で患者さんに触って欲しくない。
見えてるはずないから。
衛生士も立派な術者です。
治療してるんです。
当然使うべきだと僕は前から思っていました。
全員が同じ景色を共有することで、
チームとしてより良い結果が出せると思うん
ですね。
ただ、いい治療がしたい。
それだけです。
単純だけど、それがウチの歯科医師・歯科衛生士
全員のコンセンサスです。