レジ打ちのオバちゃんから教訓を得た。
『全裸監督』
皆さん観ましたか?
僕もまだ全部は観てないけど、
いや〜。
山田孝之、やっぱすげぇ。
きらりの『半裸監督』松下です。
こないだ◯ックスバリュー武岡店を
半裸(タンクトップ)で徘徊して
いましたところ、
店員さんに呼び止められました。
「お客様!お客様〜!!」
「はい?」
混雑するレジを捌きながら、
オバちゃんが僕を呼び止める。
…はて?
何かしたっけ?
万引きもしてないし、
思い当たるフシがあるとすれば…
このタンクトップくらいか?
さてはタンクトップでウロウロすんな
って注意する気だな?
しかしタンクトップはおれにとって正装だ。
クールビズでネクタイこそ省略しているものの、
ここは近所のスーパーだ。
それくらい許されるだろう。
全裸じゃあるまいし、
文句言われる筋合いはない。
血相を変えて突進してくるオバちゃんに
僕はハト胸を突き出して、
「何か。」
毅然として身構えた。
「あの…この間チアシードを探されていましたよね?実はあったんです!申し訳ございません!」
え?タンクトップじゃないの?
事情はこうだった。
先日買い物している時にふと思った。
「不飽和脂肪酸が足りてねえ。よし。毎日のヨーグルトにチアシードを添加しよう。」
ひと通り店内を探してみたが見当たらない。
「チアシードありますか?」
店員さんに聞いてみた。
「今はもう置いてないんです。以前はあったんですけど…申し訳ありません。」
「そうですか…分かりました。」
てなやりとりがあったことを
思い出した。
店員さんはそのことを覚えていて
わざわざ呼び止めてくれたのだ。
タンクトップじゃなかったのか…。
僕はチアシードを手に取ると、
オバちゃんのレジに並んだ。
他のレジの方が空いていたが、
オバちゃんに是非ひとことお礼を
言いたかった。
「忙しい中、わざわざご親切にありがとうございました。でも、僕のことよく覚えてましたね。」
「はい。いつもタンクトップを着ておられるのですぐに分かりました。」
「ハッハッハ!この肉体ですか?大したことはありませんよ!」
僕はハト胸を突き出し
オバちゃんと一緒に笑い合いながら
小さな絆の芽生えを感じていた。
僕はオバちゃんの顔と名前をしっかり
覚えた。
これからは、多少混雑していても、
僕はオバちゃんのレジに並ぶだろう。
レジの応対なんて通常誰でもいい。
セルフレジの方がずっと楽だ。
でも、
「この人のレジに並びたい。」
って思わせるオバちゃんはすごい。
ハト胸で徘徊する僕に
頼まれてもいないのに声を掛けるのは
ちょっと勇気がいったことだろう。
ほんとに、ちょっとのことなんだよな。
人の心を動かすのは。
ちょっとの勇気。
ちょっとの気遣い。
どんな職種でも、こういう人が重宝されて
生き残っていくんだよなぁ。
勉強になったぜ。
ありがとう。オバちゃん。
…そしてこの話には後日談がある。
昨日の夜、
いつものように正装(タンクトップ)で
◯ックスバリュー武岡店内を徘徊して
おりましたところ、
「お客様!お客様〜〜!!」
今度は別のオバちゃんがダッシュしてきた。
「な、何か。」
「チアシード!ありましたよ!!」
「い、いや、もう先日買わせて頂きました。わざわざありがとうございます 笑」
…どんだけ覚えられてんだ、おれ。
やっぱタンクトップ一枚だと目立つんかな。
ネクタイも締めるか。
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